후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 242,044자 · 477화면
久助は何かいおうとして、慄え上ってしまいました。
しかし、心得たのは、お雪を乗せた駕籠屋で、客の安全よりは自分たちの安全を頭に置いて、竜之助にいわれた通り、お雪を乗せたままの駕籠を中に、程遠からぬいのじヶ原の一軒家めがけて飛ばせてしまいました。馬も、馬方もそれについで――
久助は、無謀千万な同行者の態度に、いうべき言葉を失って慄え上っている間に、
「お呼び留め申して失礼」
おだやかならぬ四人のものは、早くもそこへ追いついたから、久助は、本能的にお雪の駕籠を追いかけて走りました。
あとにひとり残った竜之助は、うしろを顧みずしてあるきながら、
「おのおの方は、さいぜんからわれわれをお呼び留めなさるようだが、何の御用でござる」
「ちと、承りたい筋があって」
竜之助と押並ぶようにして、まずしゃしゃり出たのが高部弥三次。
「それはまた何事」
竜之助が答えると、弥三次はせき込んで、
「貴殿は昨夜、下諏訪の孫次郎へ一泊致したでござろうな」
「仰せの通り」
「そうして、貴殿は、あの宿で女をかどわかしてこれへ伴い参ったはず」
「何をおっしゃる」
「我々に向って尋常にその女をお渡しなさい」