후리가나로 읽는 일본 고전
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てんのう
天皇
蜷川 新
蜷川 新의 天皇(てんのう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,036자 · 269화면
この事実と、この法理とをもって、当年の史実を解釈することが正しい、と私には思える。蘇我氏には、天皇の地位につく必要などは、まったくなかった。天皇という空名は、権力者には必要はないのである。今の人は、天皇崇拝にまどわされている。天皇の名などは、権力者は、なんびとも欲しなかった、というのが史実である。天皇という存在は、蘇我氏には、なんらのさまたげにはならなかった。やさしい、おだやかな天皇を立てることが、治安上から必要であった。聖徳太子も、群臣も、この考えであったことは、後人として想像にかたくないのである。
聖徳太子は、蘇我氏とかたく結び、一生をおわった。それは西暦六二一年のことであった。さだめし、安んじて逝かれたものと想像される。太子の死後も、蘇我氏は、依然として権力者であった。名は大臣であっても、権力者としては、天下の最高権力者であった。
その権力のもとに、唐の使節も来た。蝦夷の征伐もおこなわれた。僧の玄理は唐から帰朝した。寺院の広大なものも、そうとう建てられた。そうして数世の権力者であった蘇我一族は、西暦六四五年にほろんだ。権勢がその極に達して、そのために結局は、ほろんだのである。