후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶにんりしょうき
夫人利生記
泉 鏡花
泉 鏡花의 夫人利生記(ぶにんりしょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,693자 · 26화면
やがて夫人が、一度、幻に未生のうない子を、病中のいためる御胸に、抱きしめたまう姿は、見る目にも痛ましい。その肩にたれつつ、みどり児の頸を蔽う優しき黒髪は、いかなる女子のか、活髪をそのままに植えてある。……
われら町人の爺媼の風説であろうが、矯曇弥の呪詛の押絵は、城中の奥のうち、御台、正室ではなく、かえって当時の、側室、愛妾の手に成ったのだと言うのである。しかも、その側室は、絵をよくして、押絵の面描は皆その彩筆に成ったのだと聞くのも意味がある。
夫人の姿像のうちには、胸ややあらわに、あかんぼのお釈迦様を抱かるるのがあるから、――憚りつつも謹んで説おう。
ここの押絵のうちに、夫人が姿見のもとに、黒塗の蒔絵の盥を取って手水を引かるる一面がある。真珠を雪に包んだような、白羽二重で、膚脱の御乳のあたりを装ってある。肩も背も半身の膚あらわにおわする。
牙の六つある大白象の背に騎して、兜率天よりして雲を下って、白衣の夫人の寝姿の夢まくらに立たせたまう一枚のと、一面やや大なる額に、かの藍毘尼園中、池に青色の蓮華の開く処。無憂樹の花、色香鮮麗にして、夫人が無憂の花にかざしたる右の手のその袖のまま、釈尊降誕の一面とは、ともに城の正室の細工だそうである。