일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,545자 · 23화면

아오조라 문고

四

だが、今の右太之進に取って、一と腰の彦四郎貞宗が何の足しになるものでしょう。それよりは寧ろ、思うがままの歓楽の夢が見られるという枕――或は夜な夜な美しいお綾のおもかげが見られないものでもあるまいと思う、奇瑞の枕の方が、どんなに有難かったかわからないのです。

「宜しい、承知いたした」

右太之進は大きくうなずいて、床の間の刀架の一刀を取りおろしました。

四

その夜、人の静まるのを待って、奥の一と間に籠った妻木右太之進は、新しく清らかな夜の物に替えて、静かに奇瑞の枕を取出しました。

まだ半信半疑でしたが、何の奇瑞も起らなければ、翌日直ぐにも、元の彦四郎貞宗と替えるという約束で、兎も角、一夜だけは試みることになったのです。

金襴の角枕の中央を横に貫く、火箸ほどの銀の棒を抜くと、心静かに枕元の大火鉢にかざしました。

埋火乍ら、銀の棒は直ぐ温まって、手を触れられない程になります。頃合を見計って、それを元の枕に差し込むと、ほのかな香気――幽雅で甘美な匂いがゆらゆらと立ち昇って、薄暗い部屋一パイは、夢の国のようになるのでした。

それを枕にして、期待に顫え乍らも妻木右太之進は、新しい夜の物を深々とかつぎました。