후리가나로 읽는 일본 고전
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つまのざ
妻の座
壺井 栄
壺井 栄의 妻の座(つまのざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 82,695자 · 165화면
だれ一人話相手もなく、たった一人寒いホームに立って汽車を待っている女、その空ろな心にどんな誘惑がしのびこまぬとも限らぬと思うと、肌が粟だってきて、ミネは慌て出した。正子にいってミネは着物も着かえず家を出た。郊外電車を省線にのりかえての一時間をやせる思いで赤羽についた。汽車のホームへのブリッジを、ミネはかつてない敏捷さで走った。階段の上り下りは太ったミネの心臓をしめつける。かける足が次第ににぶり、それでも走りやめずにあえいだ。汽車の時間がせまっているらしく、前も後も走る人ばかりだった。ミネは腰や肩にトランクや包みをぶっつけられながら、そのたびに追いこされた。閑子よ、閑子よと無言で叫びながら、ようやく階段を下りきって、そこでうずくまってしまった。咽喉が引っつりそうなのをしずめようとしたのだ。それでもミネの目は前方の人ごみの中に閑子を求めていた。
「姉さん。」
閑子がみつけてかけてきた。
「どうしたの。」
さすがに驚いていた。ミネはほっとして、へたへたと閑子にもたれかかった。閑子が普通の女の顔をしていたのがうれしかったのである。泣いてもいなければ怒ってもいない。