일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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つまのざ

妻の座

壺井 栄

壺井 栄의 妻の座(つまのざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 82,695자 · 165화면

아오조라 문고

野村と幾つもちがわない年格好に見えた。ミネは閑子の姿を大きく思い出した。閑子! 彼女は昨夜の終列車で東京を立ったのであった。役目をすましてほっとしたように、ぱちぱちと例のせわしげな目たたきをしながら野村は、悠吉に向って、

「おれんとこは君、今日は一家総出でここなんだよ。」

いわれて気がつくと野村の妻のうしろに野村の長女が膝をだくようにしてしゃがんでいた。気づかれたと感じてか微笑をして軽く頭を下げたが、その表情のいんうつさにミネははっと、胸をつかれた。何というそれは、かなしそうな顔だろう。何というそれは、思いをうちにひそめた表情であることか。閑子に新しくできたのと似たゆううつな顔である。人にぶちまけてしまえない不幸を包んだ顔である。自分で解決しない限りとり去ることのできぬいやな顔である。幾十万人かあつまったこの広場の中を一人一人さがしてもこの顔はほかに見つからぬ顔であるかもしれぬ。

仕合せでないのだ。

ミネの胸にまっ先にきたのはそれだった。野村の妻が、玄関から入ってきた新聞の集金人に勝手口に回れと一種の権高さでいったという噂、新しい母のそうした態度に野村の子供たちが反発して、うまくいっていないという話が嘘かほんとかは別として、ミネの心を迎えようとするかのように伝わってきたことを、ミネは思い出した。