후리가나로 읽는 일본 고전
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きせつのしょくぶつちょう
季節の植物帳
佐左木 俊郎
佐左木 俊郎의 季節の植物帳(きせつのしょくぶつちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,671자 · 10화면
序言
植物のもつ美のうちで、最も鋭く私達の感覚に触れるものは、その植物の形態や色彩による視覚的美であろう。それから嗅覚的美、味覚的美といった順序ではないかと思う。併し、私達の心の中のロマンチストは、その伝説を聞き、名称の持つ美から、未知の植物に憧れることが少なくない。そしてまた私達のセンチメンタリストは、廃墟に自然が培う可憐な野草に、涙含ましい思いを寄せることがある。
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植物の生理的作用は、その形態と色とによって植物体の美を表現する。深緑の葉、真紅の花、さては薄紫の色に、或いは淡紅色に…… そして春の野は緑に包まれ、夏の森林は深緑がしたたり、秋の林は紅葉の錦を纏う。落葉樹が寒風に嘯き早春の欅の梢が緑の薄絹に掩われるのも、それは皆すべて植物の生理的必然の作用に他ならない。
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併し、私達の詩的感情は、何が故にと、その植物固有の、所生や境遇や季節による生理的必然の作用としての生理的変化を探究しようとするのではない。私達はその科学的見地から離れて、それらとりどりの植物が、いつの季節に、いかなる境遇において、最も強く私達の美的感覚に触れるかを、その所生の境遇と外囲の関係とにおいて、その植物固有の美的表示を知ろうとするだけである。