후리가나로 읽는 일본 고전
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ふじとざん
富士登山
高浜 虚子
高浜 虚子의 富士登山(ふじとざん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,282자 · 9화면
馬は二合半で乗り捨てて、それから金剛杖をついて歩くことになった。登りもそこから稍々急になるのであった。それにした所で、平地を歩くというのに較べて幾らか勾配が強くなって来たというに過ぎない位のものであった。勢い込んで登る人もあったが、私は初めから覚悟をしていたので極めて大事をとって徐々として歩いた。荷物を脊負っている強力も決して早くは歩かなかった。他の人々が遙かに前進している後方に私は強力と共に遅々として歩いた。足許には所々に薊の花が咲いていた。二合半以上にはもう草も木も絶無であったが唯此の薊だけを見ることが出来た。そうして其れは七合目辺までもあった。今でも薊というとすぐ富士山を思い出す程に、此山に特有の花として頭に印象された。三合目に達して見ると、われ等が馬を乗り捨てた二合半は脚下に見下ろされて、際限もなく広々とした富士の裾は一望の裡にあった。四合目、五合目と進むに従って其眼界はいよいよ闊くなって来た。麓を廻る森林も、ただ帯のように眺められた。然るに驚かされたのは、前面に仰ぎ見る富士の山はどこまで行っても同じことで、さきに曙の色の中にあんなに低いのかと軽蔑した時と少しも変らぬ高さをして依然として前方に峙っていた。