후리가나로 읽는 일본 고전
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
浅野 和三郎의 小桜姫物語(こざくらひめものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,097자 · 267화면
船のはげしき動揺につれて、幾度となく投げ出さるる私の躯――それでも私はその都度起き上りて、手を合せて、熱心に祈りつづけました。と、忽ち私の耳にはっきりとした一つの囁き、『これは海神の怒り……今日限り命の生命を奪る……。』覚えずはっとして現実にかえれば、耳に入るはただすさまじき浪の音、風の叫び――が、精神を鎮めると又もや右の怪しき囁きがはっきりと耳に聞えてまいります……。
『二度、三度、五度……幾度くりかえしてもこれに間違のないことが判った時に、私はすべてを命に打ち明けました。命は日頃の、あの雄々しい御気性とて「何んの愚かなこと!」とただ一言に打ち消して了われましたが、ただいかにしても打ち消し得ないのは、いつまでも私の耳にきこゆるあの不思議の囁きでございました。私はとうとう一存で、神様にお縋りしました。「命は御国にとりてかけがえのない、大切の御身の上……何卒この数ならぬ女の生命を以て命の御生命にかえさせ玉え……。」二度、三度この祈りを繰りかえして居る内に、私の胸には年来の命の御情思がこみあげて、私の両眼からは涙が滝のように溢れました。一首の歌が自ずと私の口を突いて出たのもその時でございます。