후리가나로 읽는 일본 고전
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
浅野 和三郎의 小桜姫物語(こざくらひめものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,097자 · 267화면
五十八、可憐な少女
』と滝の竜神さんはあわて気味に母を制しました。『あの人にはあの人としての仕事があり、めいめい為ることが異います。良人を招ぶのは海辺の修行場へ移ってからのことじゃ……。』
『矢張りそんな訳のものでございますか……。私どもにはこちらの世界のことがまだよくのみ込めないので、ときどき飛んだ失策をいたします。何分神様の方で宜しきように……。』
『その点は何うぞ安心なさるように……。ではこれでお別れします。』
滝の竜神さんがプイと姿を消し、それと入れ代りに母の指導役のお爺さんが早速姿を現わしましたので、母は名残惜しげに、それでも大して泪も見せず、間もなく別れを告げて帰り行きました。
『矢張り生みの母は有難い……。』
見送る私の眼からはこらへこらへた溜涙が一度に滝のように流れました。
五十八、可憐な少女
母に逢ってからの私は、しばらくの間気分が何となく落つかず、統一の修行をやって見ても、ツイふらふらと鎌倉で過した処女時代の光景を眼の中に浮べて見るようなことが多いのでした。『こんなことでは本当の修行にも何にもなりはしない。気晴らしに少し戸外へ出て見ましょう……。』とうとう私は単身で滝の修行場を出かけ、足のまにまに、谷川を伝って、下方へ下方へと降りて行きました。