후리가나로 읽는 일본 고전
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いけぶくろのみせ
山之口貘詩文集
山之口 貘
山之口 貘의 山之口貘詩文集(いけぶくろのみせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,477자 · 93화면
これだけは、動物みたいな僕にも似合わず殊勝なことだと思えば思えるのである。とは言え、そのことの不便は、乗船以来一日も欠かさず僕を苦しめているのだ。堪え切れなくなると、陸に這い上り、人の気配を避けた横丁を物色して僕は用を足さねばならないのだ。
なおさら、困まるのは糞の始末である。その始末方法に就ては、六さんが彼の実地を以て、或る夜、説明付で僕に教えるのだった。こんな風にするんだと言いながら、彼はまくりあげて船端にしゃがんで見せた。そうして、片方の手をさしのべて鉤のように舷の内枠にかけ、片方の手は股の間に入れるのだった。その手はなんだと訊くと、船に小便をひっかけてはいかぬから、こうしてあれを川面の方へ押し向けて置くのだと言うのであった。僕は、教えられた通りのポーズをして、暫らくはしゃがんでいたのである。
ところがここはまるっきり、便所の中とは世界が違っていた。僕には、総ての物が眼の球のある物のように思われ、しゃがんでいる真下の水の音までが気になり出して、一向落ち着くことが出来なかった。僕は幾度も幾度も、水の音だから構うもんかというように自分に言いきかせては思い力み、努めて平気な面を装うて下腹に力をいれたりするんだが、そのうちに曳船のポンポンの音がきこえて来て、ついに目的を果すことが出来なかった。