후리가나로 읽는 일본 고전
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やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
夢野 久作의 山羊髯編輯長(やぎひげへんしゅうちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,441자 · 102화면
蜻蛉(しりきれとんぼ)事件の一つ一つを点検して行くと、目星(めぼ)しい記事がタッタ一つ見付かった。
それは殆んど完全に近い迷宮事件と見える殺人事件であった。手口は極めて残忍な割に犯跡がわからないらしく、既に捜索に次ぐ大捜索後、一箇月を経過している。……ヨシ……コイツを一つ解決して吾輩の腕前を見せてやろう。吾輩一流のヨタやインチキを絶対に用いない地道(じみち)な、五分も隙の無い本格式の探偵法で、ドン底までネタをタタキ上げて、あの山羊髯をギャッと云わせてくれよう。ついでに県下の警察と新聞社の眼球(めだま)を刳(く)り抜いて、押しも押されぬ雷名を轟かしてくれよう。
……事件の内容は極めて簡単である。
去る十一月三日(大正十一年)、の午前中の出来事だ。
福岡市外、箱崎というと有名な筥崎(はこざき)八幡宮の所在地だろう。その八幡宮の横町に在る下駄屋が、まだ寝ていると見えて、表の板戸をピッタリ卸(おろ)したままである。……いつも早起きの爺さんが……と近所の者が不審を起して、午前の十一時頃になってから、表の板戸を引っぱってみると、何の苦もなくガラガラと開(あ)いた。