일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ようねんじだい

幼年時代・晩夏

堀 辰雄

堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면

아오조라 문고

何んでも出来る器用な爺やでしたから、何もかも一人でやって、夏の来る前までにはともかくも其処にじいさんばあさん差し向いで暮らせるようなものが出来上りました。

「その夏、その小家は入口の棚に豆の花を相変らず美しく咲かせました。その年の借り手は珍らしく若い外人夫婦で、五つ位の、金髪に大きなリボンを結んだ可愛らしい女の子がいました。主人の方は横浜の商会に勤めていて、土曜の夕方になるとやって来ては、また月曜の朝早く帰って行くという風で、小綺麗な若い妻君がその小さなお嬢さんを相手に物静かに暮らしていました。

「最初のうちは、その裏の掘立小屋に引っ込んだ爺やたちもごくおとなしく暮らしていたようです。が、人一倍強情な爺やの方はともかくも、婆さんの方はよくそれまで辛抱したものですが、それは女の料簡ですから、たまには愚痴の一つも出るでしょう。そうすると爺やは大へんに慍ります。そのうちそれがだんだん夫婦喧嘩になってきて、夏の半ばも過ぎた時分には、つい隣りの外人の家族たちにも手にとるように聞えるようになる、――何しろ、ふだんからむっつりとして、こわいような爺やのことですから、すっかりその若い外人の妻君が怖気づいてしまって、九月一ぱいという約束でしたのが八月の末になるかならないうちに、其処を引き上げて行ってしまいました。