후리가나로 읽는 일본 고전
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면
ていた。……
弘はあれっきりまだ帰って来ないのである。親ゆずりでお祭りなんぞも好きな性分だから、父と一しょになって、神輿の世話を手つだいだしているのかも知れない。そうして、そんな弘よりも先きに、中洲へ出かけていたおばさんの方がかえって来てしまったのである。
「誰かと思ったらお照だったのかい?……弘ちゃんは……」
「いましがたお向うのおばさんがいらっしって、お使いにやられたわ。」
おばさんは長火鉢の向うの、さっきまで弘の坐っていた場所へ、
「ああ草臥れたこと。」と言いながら、どっかと坐った。
「あたし、そこまで髪を結いにきたの。……ちょっと寄ったら留守番をおおせつかっちゃった。……でも、もうこうしちゃいられないわ。また、来ますわ。」
「まあお茶でも飲んでおいでよ。」
「お茶なら、ほんとにあたし、もう沢山。……なんだかきょうの髪、すこし根がつまりすぎて……」お照はさっきと同じようなことを言って、まだ気になってしようがないように自分の髪へちょっと手をやっていたが、そのとき急に、向うの家のなかからどっと若い娘たちの笑いくずれる声が起った。――「お向うは大へんね。……」