후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆうれいをみるひとをみる
幽霊を見る人を見る
長谷川 伸
長谷川 伸의 幽霊を見る人を見る(ゆうれいをみるひとをみる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,924자 · 6화면
二
彼は、調子外れな声になって否定を繰返していた。思いなしか彼は変に熱心だった。
「ケッタイなこといやはる」
丹色の遊女屋の前で疏水の流れの音を聞き、向う岸の八百政の灯の色を淡く浴びて行く二人に、女の引き子が挑戦するように笑っていった。
遊女相手に遊ぶ気のない私はいつものとおり取合わなかった。女好きで遊び好きで笑談を口から絶やさないといってもいいくらいのTを振返ってみると、通りすがりの遊女屋の灯で彼の顔が恐ろしく謹厳になっているのが目についた。
(おや? この男の顔はこんなだったかしら)
軽く疑ったくらいだ。平常のTの顔ではない。
二
専栗橋近くなった。貨物列車の汽笛が七条の空から流れてきた。気の故か京都の秋は東京よりも星がはッきり見える。私は何も考えていないときの癖で星を仰いで歩いた。
ふと気がつくと連れのTがいなかった。立ちどまって彼を待合せたが姿が見えなかった。片側の家並の軒にとぼされている電灯をたよりに、道路の上にTを見出そうとしたが、足音すら聞えなかった。私は引返した。別れるにしても「左様なら」がいいたかったのだ。
あすこは川添いに柳の木が植っている、何とかいう旅館の塀の前あたりの柳の根方に、川に面して黒い蹲踞った男の姿があった。