후리가나로 읽는 일본 고전
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うらみなきさつじん
恨なき殺人
宮島 資夫
宮島 資夫의 恨なき殺人(うらみなきさつじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 27,611자 · 56화면
三
まして、今まで自分を虐げた奴等に、思い切り何の遠慮もなく復讐する瞬間の快さは、恐らく何物にも換え難いことだ――と、彼は強いて自分を鼓舞してみた。
三
坑夫の入坑近くなって、彼は見張所に入って行った。係長や測量係は其処に揃っていたが、彼はただ「お早う」と言った切りで、黙って掘子の仕事場を割振っていた。彼の仲間も、何時ものように昨夜のことを冷笑しもせずに鹿爪らしい顔をしていた。恐らくこの山に執着のなくなった彼と親しくすることは、不得策だと考えているのだろうと池田は思っていた。
午近くなると、毎日山の中は一しきり風が途絶えた。ジリジリと焼くように照りつける日の力に、草叢からは生温いいきれが立つばかりで、乾き切った岩石の破片は、チカチカと光って火のように熱くなっていた。坑内から一輪車やトロッコを押して来る掘子等は、下帯一つの素裸になっていた。彼等は一しきり岩片を運び出すと、坑口の冷たい風の来るところに身を寄せて、馬のようにハッハッと息を吐いていた。銅色をしたその身体も、汗と泥にまみれて、獣の斑のようになっていた。
坑内で起る爆発の響きも、マンゴク網を辷り落ちる鉱石の音も、けだるく聞えて来るばかりであった。