후리가나로 읽는 일본 고전
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
泉 鏡花의 悪獣篇(あくじゅうへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,715자 · 73화면
親船は他愛がなかった。
廉平は急ぎ足に取って返して、また丘の根の巌を越して、苫船に立寄って、此方の船舷を横に伝うて、二三度、同じ処を行ったり、来たり。
中ごろで、踞んで畚の陰にかくれたと思うと、また突立って、端の方から苫を撫でたり、上からそっと叩きなどしたが、更にあちこちをして、ぐるりと舳の方へ廻ったと思うと、向うの舷の陰になった。
苫がばらばらと煽ったが、「ああ」と息の下に叫ぶ声。藁を分けた艶なる片袖、浅葱の褄が船からこぼれて、その浴衣の染、その扱帯、その黒髪も、その手足も、ちぎれちぎれになったかと、砂に倒れた婦人の姿。
二十四
「気を静めて、夫人、しっかりしなければ不可ません。落着いて、可いですか。心を確にお持ちなさいよ。
判りましたか、私です。
何も恥かしい事はありません、ちっとも極りの悪いことはありませんです。しっかりなさい。
御覧なさい、誰も居ないです、ただ私一人です。鳥山たった一人、他には誰も居らんですから。」
海の方を背にして安からぬ状に附添った、廉平の足許に、見得もなく腰を落し、裳を投げて崩折れつつ、両袖に面を蔽うて、ひたと打泣くのは夫人であった。