후리가나로 읽는 일본 고전
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あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 悪魔の紋章(あくまのもんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,280자 · 301화면
薄闇の中とはいえ、接近しているので顔容が分らぬ程ではない。彼は怪物の顔を見た。はっきりとその素顔を見たのだ。
一目見るや否や、小池助手の口から、何とも云えぬ恐ろしい叫び声がほとばしった。その調子には、極度の驚きと、何かしら世にも悲痛な響きが籠っていた。
「ウヌ、俺の顔を見たな」
黒い怪物がうめくように云って、組みしかれたまま、クネクネと身体を動かしたかと思うと、闇の中にパッと青い光が閃めいて、バクッと物を裂くような音がした。
それと同時に、幽霊の胸から、真赤な血のりがポトポトと滴り落ちていた。彼は顔の前に垂れ下った長い髪の毛を振り乱して、ウーンとのけぞったが、そのまま縡れて、パッタリうしろに倒れてしまった。
組みしかれていた黒い怪物は、引裂かれた黒布を元通り顔の前に垂れると、ゆっくりと起き上った。右手には今火を吐いたばかりの小型のピストルを握っている。
「クッ、クッ、クッ……」
彼は又あの奇妙な笑い声を立てた。そして、可哀想な小池助手の死体を踏み越え、素早く竹藪の向うに姿を隠してしまった。
それと引違いに、反対の方角から、二人の小屋の者が、息せききって駈けつけて来た。