일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

あるおんな

或る女

有島 武郎

有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,655자 · 406화면

아오조라 문고

その中から……たんとたあいいませんから、窮境を助けると思ってどうか」

正井は葉子を男たらしと見くびった態度で、情夫を持ってる妾にでも逼るようなずうずうしい顔色を見せた。こんな押し問答の結果葉子はとうとう正井に三百円ほどの金をむざむざとせびり取られてしまった。葉子はその晩倉地が帰って来た時もそれをいい出す気力はなかった。貯金は全部定子のほうに送ってしまって、葉子の手もとにはいくらも残ってはいなかった。

それからというもの正井は一週間とおかずに葉子の所に来ては金をせびった。正井はそのおりおりに、絵島丸のサルンの一隅に陣取って酒と煙草とにひたりながら、何か知らんひそひそ話をしていた数人の人たち――人を見ぬく目の鋭い葉子にもどうしてもその人たちの職業を推察し得なかった数人の人たちの仲間に倉地がはいって始め出した秘密な仕事の巨細をもらした。正井が葉子を脅かすために、その話には誇張が加えられている、そう思って聞いてみても、葉子の胸をひやっとさせる事ばかりだった。倉地が日清戦争にも参加した事務長で、海軍の人たちにも航海業者にも割合に広い交際がある所から、材料の蒐集者としてその仲間の牛耳を取るようになり、露国や米国に向かってもらした祖国の軍事上の秘密はなかなか容易ならざるものらしかった。