후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんな
或る女
有島 武郎
有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,655자 · 406화면
四五
貞世は今度こそは死ぬ。とうとう自分の末路も来てしまった。そう思うと葉子はやるかたなく悲しかった。たとい貞世と自分とが幸いに生き残ったとしても、貞世はきっと永劫自分を命の敵と怨むに違いない。
「死ぬに限る」
葉子は窓を通して青から藍に変わって行きつつある初夏の夜の景色をながめた。神秘的な穏やかさと深さとは脳心にしみ通るようだった。貞世の枕もとには若い岡と愛子とがむつまじげに居たり立ったりして貞世の看護に余念なく見えた。その時の葉子にはそれは美しくさえ見えた。親切な岡、柔順な愛子……二人が愛し合うのは当然でいい事らしい。
「どうせすべては過ぎ去るのだ」
葉子は美しい不思議な幻影でも見るように、電気灯の緑の光の中に立つ二人の姿を、無常を見ぬいた隠者のような心になって打ちながめた。
四五
この事があった日から五日たったけれども倉地はぱったり来なくなった。たよりもよこさなかった。金も送っては来なかった。あまりに変なので岡に頼んで下宿のほうを調べてもらうと三日前に荷物の大部分を持って旅行に出るといって姿を隠してしまったのだそうだ。倉地がいなくなると刑事だという男が二度か三度いろいろな事を尋ねに来たともいっているそうだ。