후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんな
或る女
有島 武郎
有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,655자 · 406화면
玄関にはいって見ると、女学校でなければ履かれないような安下駄のきたなくなったのが、お客や女中たちの気取った履き物の中にまじって脱いであるのを見て、もう妹たちが来て待っているのを知った。さっそくに出迎えに出た女将に、今夜は倉地が帰って来たら他所の部屋で寝るように用意をしておいてもらいたいと頼んで、静々と二階へ上がって行った。
襖をあけて見ると二人の姉妹はぴったりとくっつき合って泣いていた。人の足音を姉のそれだとは充分に知りながら、愛子のほうは泣き顔を見せるのが気まりが悪いふうで、振り向きもせずに一入うなだれてしまったが、貞世のほうは葉子の姿を一目見るなり、はねるように立ち上がって激しく泣きながら葉子のふところに飛びこんで来た。葉子も思わず飛び立つように貞世を迎えて、長火鉢のかたわらの自分の座にすわると、貞世はその膝に突っ伏してすすり上げすすり上げ可憐な背中に波を打たした。これほどまでに自分の帰りを待ちわびてもい、喜んでもくれるのかと思うと、骨肉の愛着からも、妹だけは少なくとも自分の掌握の中にあるとの満足からも、葉子はこの上なくうれしかった。しかし火鉢からはるか離れた向こう側に、うやうやしく居ずまいを正して、愛子がひそひそと泣きながら、規則正しくおじぎをするのを見ると葉子はすぐ癪にさわった。