후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,659자 · 372화면
だから秀吉は、今もって、およそおくびにも、義父の思い出ばなしだけは、口に出したことがない。母はもちろん、秀吉の心を知っているので、これも彼の前では、語ることなく、ただ忌日命日には、そっとただ独りで、持仏堂には、花をあげて、坐るぐらいなものだった。
「秀長。こんどの四国攻めには、ひとつ、お汝がわしの名代をして渡ってみい。――秀次も、手伝え。秀長を援けて」
きょうの評議は、秀吉のこの一語で、結びがついた。
午すぎから夕刻近くまでにわたる議題はことごとく、四国入りの配備と進撃の手順だった。
長久手の合戦には、秀次に三河入りの総将を命じて、大失敗をまねき、為に、秀吉は深刻な後悔をなめたはずだが、いままた、肉親の秀長に、四国入りの総帥を、敢えて、こう任命した。
「かしこまりました」
秀長は、ことば短く、ひきうけて、一礼した。諸将の眼は、彼の姿と、座中にある一枚の鳴門海峡の絵図面とに集まった。
淡路の福良港には、ここ十日ばかりの間に、大船、小船が何百艘となく、結集されていた。――海は五月の色の深さ。
試みに、数えてみると、小船百三艘、大船は五百八十余艘もあった。