일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,659자 · 372화면

아오조라 문고

従来、徳川家の特色として来た独味の兵制軍法が、石川数正の離脱によって、その秘裏と機密が、つつ抜けに、大坂方へ読み取られてしまうことは、必然としなければならない。

周囲が、幾日も幾日も、果てしなく、石川伯耆守の、後のざんそに、日を暮しているまに、家康は、

「彦右衛門。そちの手で、およそ信玄の遺法といえるものは、軍書、兵制の文書、土木、経済にかかわるものは、申すに及ばず、武器、兵具、馬具の類から、地誌絵図類、その他、陣具、陣絵図にいたるまで――手に入るかぎりの物を、最短日のまに、甲州地方より取り蒐めて来い」

と、いいつけ、なお、

「もと、甲州の士にて、それらの一部門に通じながら、山野にかくれておる古老などもあらば充分、礼をもって酬ゆる程に、探し出して、連れ参れ」

とも、命じた。

さらに、家康は、井伊直政、榊原康政、本多忠勝の三人を、兵制改革の奉行とした。そして、

「長篠、天目山などの後、わが家に投じて、召し仕われおる元武田の甲州出のさむらいどもの籍を調べ、それらの者どもよりも、信玄の軍法を聞き取って、改革の案に、参考といたすがよい」

と、云いそえた。

迅速な研究が行われ、連日、さかんな討議の下に、ここに、従来の徳川式兵制は撤廃され、代るに、信玄流の軍法に時代の創意を加味した――新三河流軍制が採用された。