후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,659자 · 372화면
深窓は、その意味では、未開花の温室だった。
五十がらみの男の通有性として、秀吉もまた、つぼみの開花に手塩をかける気永な遊戯を面倒とも思わなくなっている。茶々が、イヤな小父さま、と自分を嫌ってきだしたのを、彼は、それこそ、茶々の成長とながめて、秘夜、茶々が彼の頬ッぺたを爪で引ッ掻いても、うしろを向けて、身を鞠のように固く丸めて夜もすがら解かずにいても、決して、怒ったり、暴力の征服に出たりすることはなく、かえって、その可憐さを、彼自身が、にこにこ、守り見つめている風だった。
そこで彼は、近ごろ、北国から連れ帰った十五歳の摩耶子を、わざと、茶々の前で、愛して見せた。あきらかに、茶々のひとみは、気をもみ始めている。――今夕の場合も、それだった。たれよりも、茶々がいちばん本気になって、秀吉と摩耶のすがたを、庭のあちこちに探しまわった。
「……どこへ行っておしまいになったのであろ。……でんかは」
彼女は、夕星の下で、いまにも泣き出しそうな顔をしていた。
侍女たちは、
「お風邪を召すといけません。でんかが、どこへおいでになろうと、いずれは、このお城の中、やがて、お戻り遊ばしましょう」