일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면

아오조라 문고

と、退ってゆく彦右衛門へ、ついでに命じた。

竹中半兵衛の顔を見ると、

「――委細は、夜前、申しおいた通りである。合図次第、よきように」

と、何か言外に云いふくめた。

静かに――半兵衛は辞儀したまま、

「諸事、お気づかいなく」

と、答えた。

すべての用は終った顔して、

「それでは、参ろうか」

と、前田、野々村のふたりを促して、一緒に、城門を出た。

ひどく、身軽である。ついそこらまで、歩きに行くのかと思われる程だった。

「そうそう、忘れた。――安土へのおみやげを」

と、秀吉は急に、足を止めて、見送りについて来た家士に、茄子の籠を取りにやった。やがて、駈け戻って来た家士の渡した籠の茄子には蕗の葉がかぶせてあった。そしてその下の紫には、まだいっぱいに露があった。

それを携えて、秀吉は、湖岸から使者の軽舸に乗った。

新興城下町の安土は、まだ一年ともならないのに、区画整然と、その三分の一は出来て、もう繁昌を極めていた。

ここに泊る旅客はみな、

「安土景気だな」

と、その勃興ぶりに眼をみはった。

往還の商人や旅客は、いやでも安土で一泊したくなるように、あらゆる運輸の便宜と、経済の利と、旅情をなぐさめる慰楽の設けを、ここだけに許してある。