후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
一行は、十月二十九日、長浜へ着いた。ここはすでに柴田家の養子伊賀守勝豊の居城となっている。折わるく勝豊は病中だった。
しかし勝豊は病床を払って、三名を迎えた。そして三名の使命を聞くと心からよろこんだ。勝豊は、養父と秀吉との関係が日にまして険悪になりつつある情勢にたいし、衷心、憂いていたところだったのである。
「ぜひ、自分も行こう」
勝豊は云い出した。
「いや、御病気を押して、さまでには」
と、利家もとどめ、二臣も諫めたが、勝豊はきかなかった。若い純熱をもっていうのである。いま養父勝家と筑前守との間さえ和せば、織田遺臣も円く治まってゆき、ふたたび天下に大乱を見ることもあるまい。上、御軫念を安んじ奉り、下万民のためだ。一身の病ぐらいどうなろうと物の数ではない――と。
晦日の朝、船は長浜を出た。
勝豊の侍医は、船中に囲いをしつらえて薬を煮、湖をわたる寒風を気づかった。しかし勝豊は、毅然と坐して、努めて、利家や五郎八などと談笑していた。
大津から先、一行は騎馬だったが、病人は肩輿に助けられて、京都に入り、同夜は洛中に一泊し、翌日、山崎天王山の宝寺城へ向った。