후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
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「なぜと申せば、かかる戦いの日にはまだよいが、いよいよ、城に籠って、限りある物を、一日でも長く喰いのばす時には、一城の者が、少量の食をよく噛むと噛まぬでは、大きな違いが、城の支えにも体の元気にも現われて来よう。また、山城渓谷の深きに入って、糧なく持久を策す折も、草の根、松の根、何でも噛んで胃の足しにせにゃならぬ。平常、その癖をつけおかぬと、時に当って、そう随意にはならぬものぞ。――佐吉の噛んでいるのをみい。勘定高くよく噛みおる」
それから、ふいに床几を立った。手招きして云ったのである。
「みんな来い。父室山へ登ってみよう」
父室山は、東浅井郡の余吾ノ湖と、西浅井郡の琵琶湖との大小二つの湖の北端にある群山の一つである。麓の父室部落から頂上まで、標高二千六百尺、道程二里余。その嶮しい道を攀じるとすれば、優に半日はかかってしまう。
「お出ましぞ。お出ましぞ」
「え、殿が」
「何処へ、俄かに?」
床几場警備の武者たちは、小姓群の姿を見て追いかけて行った。――秀吉はと見ると、細い青竹を杖とし、まるで鷹狩の折のように、気楽げにテクテクと先へ一人で歩いているのである。