후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
御分別よろしくあれや」
彼のこの言葉は、利家にたいする最後のものとして、彼の最大な好意と、今日までの感謝をあらわしたものにちがいない。
馬上の顔は、いつわりなくそれを表情していた。利家は、
「恐れ入る」
と、その心にむかって、心から辞儀をした。
城門を出る勝家の影を、夕陽の赤さは特に濃く浮かせてゆく。馬上の供八騎、歩卒十数名という微々たる残軍の列はこうして北ノ庄へ落ちて行った。
利長は、父のいいつけなので、勝家の馬の口輪を取って従い、勝家が幾度か、
「もうよい。お帰りあれ」
と、気のどくがっていうにもかかわらず、万一の変を思って、府中の町屋端れまで、送って来た。
途中、勝家は、城下町の新屋敷など見て、
「ここも、お許の治政で、見ちがえるばかり繁昌になって来たの。軍もむずかしい、領治のむずかしさは格別、父上にお習いなされよ。勝家にお倣いあるな」
と、さりげない馬上からの四方山ばなしをしかけたり、折々、戯れをいって、利長を笑わせたりして行った。
城下端れまで来たので、利長は口輪を供の者に譲り、
「ごきげんよう。……では、ここにて」
と、別れて帰った。
父は、勝家の去った本丸の一室に、寂として、独り坐っていた。