후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 180,256자 · 361화면
人知れず、このままでお目にかかって直ぐ引き返したいのだが、御不在なれば仕方がない、昼間のうち村々を流して黄昏にでもまた、出直して来るといたそう。――もしお帰りになったらそっと、お前から耳打ちしておいてくれ」
云い残して、薦僧が歩きかけると、日吉は呼び止めて、
「嘘だよ、薦僧さん」
「え?」
「留守といったのは、そッちの素姓が分らないからだ。実は、馬場にいらっしゃる」
「あ。いるのか」
「うん。もう見届けたから、案内して上げよう。おらに尾いて、此方へおいでなさい」
「飽くまで、おぬしは、抜け目がないのう」
「弓矢の家にいるからには、これくらいな気くばりは当り前だよ。美濃衆は、こんなことぐらいに感心するほど皆、ぼんやりしているのかね」
「そんなことはない」
薦僧は、舌打ちした。
濠を繞って、畑を通って、森のうしろへ廻ると、広い馬場があった。乾いた土が、空へ揚っていた。
小六以下、蜂須賀衆の人々が、駒を曳き出して、猛烈な騎馬の練習をやっていた。騎乗ばかりでなく、鞍と鞍とを寄せ合って、棒で撲り合っていた。――激戦の場合の突撃を擬しているのであろう。
「ここで待っておいでなさい」