후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 180,256자 · 361화면
さもなくては、その時、日吉が取った行動は、余りに豪胆すぎるし、白痴の所作というしかなかった。
「おじさん――」
のこのこと、物蔭から歩き出して行くと、どう思ってか、彼が、こう呼んだものである。
今、――そこの門を開いて、大勢の手下を迎え入れようとしていた野武士の渡辺天蔵の背なかへ向って。
「……?」
ぎょッとしたような顫えが、天蔵の足から背すじへ、明らかに走った。まさか十六歳のこの家の童僕とは思えなかったに違いない。
「…………」
見れば、猿のような顔をした不思議な少年が、妙に馴ッこい眼をして近づいているのである。野武士の天蔵は、ややしばし穴のあくほど見つめていたが、
「何だ、汝は?」
と、どう考えても、解釈しようのない顔つきで、やがて訊ねた。
日吉は平然と――いや平然と見えるほど、危険を忘れていたのだろう。ニコともしない代りに、格別、どうという顔色もせず、
「おじさんは、何だい?」
と、訊きかえした。
「なに?」
天蔵は、いよいよ自分の智恵と取り組んで解釈に苦しんだ。そして、
(馬鹿かな?)
と、疑ってみたが、気のゆるせない眸を感じるし、その眸が、子どものくせに、妙に此方を圧して来るのだった。