후리가나로 읽는 일본 고전
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しんのあいこくしん
新渡戸稲造論集
新渡戸 稲造
新渡戸 稲造의 新渡戸稲造論集(しんのあいこくしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,620자 · 196화면
内部の矩となるべき胸中のある者
内部の矩となるべき胸中のある者
人は各自に思うところがある。一寸の虫にも五分の魂があるという、僕は寧ろ一寸の虫にも五寸の魂といいたい。魂は身体より遥に大なるものである。世の中で何の名もなく位もないいわゆる田夫野人であっても、その思うところ欲するところは王侯貴族に劣らぬものが沢山ある。これは独り各自の慾望が多いとか慾に限りがないというのでない、僕の言わんとするところは各自には冒すべからざる所信または思想がある。その深い所を良心といい、陽明学者のいう良知、人の人たる本心、孟子のいう是非の心、時には自分の一部でないように思わるる何物かが胸中に存在している。
有名な英国の文士ウエルス氏が近頃一書を著して世間を騒がした。一体この人はあらゆる方面の智識を味うた人で、文士とはいいながら学術的素養が甚だ深い。しかるに無宗教論で有名であったが、先頃始めて神に関する一書を出して大に基督教を罵倒し、基督教の教ゆる神は論理上承認し難い、しかして自分の信ずる神、寧ろ自分の発見した神は各自の心に存在し、各自と生命を共にし、生るる時に備わって来て、恐らく自分が死すれば共に消ゆるものであろう。