일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,076자 · 256화면

아오조라 문고

その関係を知っているものは、彼女たち姉妹のことを、もちつもたれつの仲であるといった。相州板橋にある山県公の古稀庵と、となりあう益田氏の別荘とはその密接な間柄をものがたっている。

姉のたき子は痩せて眼の大きい女である。妹の貞子は色白な謹ましやかな人柄である。今日の時世に、維新の元勲元帥の輝きを額にかざし、官僚式に風靡し、大御所公の尊号さえ附けられている、大勲位公爵を夫とする貞子夫人の生立ちは、あわれにもいたましい心の疵がある。彼女たち姉妹がまだ十二、三のころ、彼女たちの父は、日本橋芸妓歌吉と心中をして死んだ。そういう暗い影は、どんなに無垢な娘心をいためたであろう。子を捨ててまで、それもかなりに大きくなった娘たちを残して、一家の主人が心中する――近松翁の「天の網島」は昔の語りぐさではなく、彼女たちにはまざまざと眼に見せられた父の死方である。明治十六年の夏、山王――麹町日枝神社の大祭のおりのことであった。芸妓歌吉は、日本橋の芸妓たちと一緒に手古舞に出た、その姿をうみの男の子で、鍛冶屋に奉公にやってあるのを呼んで見物させて、よそながら別れをかわした上、檜物町の、我家の奥蔵の三階へ、彼女たちの父親を呼んで、刃物で心中したのであった。