일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんさいゆうき

新西遊記

久生 十蘭

久生 十蘭의 新西遊記(しんさいゆうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,654자 · 52화면

아오조라 문고

神戸を出発する前日、友人に、「ぼくは身体も弱いし、臆病でもあるしするから、ひとのやるような無理はしない。ひとが十七年でやるところを、ぼくは三十年でも四十年でもかけてやる。死ぬまでにやれたらいいと思っている」といっている。

玄奘三蔵が印度からお経をとって帰ったことが頭にあるので、玄奘でさえ十七年もかかるのだから、自分のような凡くらは、死ぬまでにやればいいほうだという意味だったのだろうが、この一言は、はしなくも自分の運命を卜したことになった。スタンダールの「赤と黒」のジュリアン・ソレルは、郷里を飛びだすとき、聖水盤の血を見たり、偶然、ある男の死刑執行の新聞記事を読んだりする。それらはみな運命の前兆だったのだが、智海の心霊も自分の運数を深いところで予知していたのかもしれない。

六月一日にカルカッタに着くと、智海はすぐ汽車でダージリンへ行った。ダージリンはブータンの国境に近い一万四千尺の高地にある避暑地で、すぐむこうにカンチェンジュンガが頂を雲のなかに突きいれ、巨大な氷の柱のように立ちあがっているのが見えた。ほかに目的があるわけではないから、率直に訪問の素志をのべると、チャンドラはなんともいいようのない表情で、しばらく智海の顔を見まもっていた。