후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,672자 · 20화면
安房守が久呂保まで来ているからという口上で、出迎えを促すような口ぶりでさえあった。
「安房さまには江戸へおくだりのことと存じていましたに、いま沼田へおいであそばすとはいかなる仔細か、それを承わりたいと思います」
口上を聞いたあとで松子はそう反問した。十郎兵衛はすぐには返答ができなかった。かさねて問われると、そのことについては別になにも承わっていないと云った。松子は使者の顔をじっと見まもっていたが、「伊豆守(信之)も御同列ですか」とたずねた。
「いえ伊豆守さまには江戸へおくだりにございました」
「では沼田へおたちよりなさるのは安房さま左衛門佐さまおふた方ですか」
「さようにございます」
そう聞いたとき松子の心はきまった。
「それでは安房さまへはかようにお答え申すほかはありません、沼田へのおたちよりは御無用にねがいます、城への御接待はあいなりませんと」
「おそれながらそれは、いかなる思召にござりますか」
「仔細は申すに及ばぬことです、すぐたち戻って安房さまへさようお伝え申すよう」
云い終るとすぐ、まだなにやら問いたげな十郎兵衛にかまわず、松子はさっさと奥へはいってしまった。