후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,170자 · 22화면
「とにかく住居が定ったら知らせて置くがよい」相手は困惑した調子でひどく事務的にそう云うだけだった。「……余り当にされても困るが、なに事かあったら知らせるから」
覚悟はして来たものの、実際に老職と会って、予想外に冷やかなあしらいを受けた落胆は大きかった。もちろんそれで希望を抛ったわけではない、――こんなことで挫けてはならぬ、と自分を叱りつけたが、これからの生活がよほど困難なものになるだろうということは考えないわけにいかなかった。そしてこれは彼にとって却って幸いだった、靱負は城下から北東に離れた道後村に住居をきめると、坐食していてはならぬと思って、すぐに収入の道を捜してみた。道後は古代から名高い温泉場で、諸国から湯治に来る客が四時絶えない、またそういう客を相手の土産店もたいそう繁昌しているが、その名物の一つに土焼の人形があった。手づくねのごく単純な土偶を素焼きにし、それへ荒く泥絵具を塗っただけのものである。靱負が選んだのはその絵具塗りの内職だった、むろん賃銭は些々たるものだが、幾らかは食い減らしてゆく貯えの足しになるだろう。――時節の来るまでの辛抱だ、彼は自分にそう云い聞かせながら、まず懸命に刷毛使いから習いはじめた、――時節の来るまで。