일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면

아오조라 문고

破れた土塀と、その朽ちた柱と、桑畠に礎だけしか残っていないところもある。荒廃した屋敷跡の間から、向うの方に小諸町の一部が望まれた。

「浅間が焼けてますよ」

と先生は上州の空の方へ靡いた煙を高瀬に指して見せた。見覚えのある浅間一帯の山脈は、旅で通り過ぎた時とは違って、一層ハッキリと高瀬の眼に映って来た。

先生の住居に近づくと、一軒手前にある古い屋敷風の門のところは塾の生徒が出たり入ったりしていた。寄宿する青年達だ。いずれも農家の子弟だ。その家の一間を借りて高瀬はさしあたり腰掛に荷物を解き、食事だけは先生の家族と一緒にすることにした。横手の木戸を押して、先生は自分の屋敷の裏庭の方へ高瀬を誘った。

先生の周囲は半ば農家のさまだった。裏庭には田舎風な物置小屋がある。下水の溜がある。野菜畠も造ってある。縁側に近く、大きな鳥籠が伏せてあって、その辺には鶏が遊んでいる。今度の奥さんには子供衆もあるが、都会育ちの色の白い子供などと違って、「坊ちゃん」と言っても強壮そうに日に焼けている。

東京の明るい家屋を見慣れた高瀬の眼には、屋根の下も暗い。先生のような清潔好きな人が、よくこのむさくるしい炉辺に坐って平気で煙草が喫めると思われる程だ。