후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
二
「まあ、おつぎさんの言うこと」
「ホホホホホホホホホ、だって評判だよ。こないだの夕方、ホラお富婆さんなあ、あの人が三の門の前に立ってると、お前許の旦那様と奥様が懐古園の方から手を引かれて降りて来たと言うよ。私嫌だ。お盲目さんででも無くて、手を引かれて歩くという者があるもんかね」
「馬鹿をお言いよ」
と私は水を掛る真似をしました。おつぎさんはお尻を叩いて笑いながら、
「好御主人を持って御仕合」
と言捨て逃げる拍子に、泥濘へ足を突込む、容易に下駄の歯が抜けない様子。「それ見たか」と私は指差をして、思うさま笑ってやりました。故と、
「どうも実に御気毒様」
井戸端に遊んでいた鶩が四羽ばかり口嘴を揃えて、私の方へ「ぐわアぐわア」と鳴いて来ました。忌々しいものです。私は柄杓で水を浴せ掛ると、鶩は恰も噂好なお婆さん振て、泥の中を蹣跚しながら鳴いて逃げて行きました。
二
台所の戸に白い李の花の匂うも僅の間です。山家の春は短いもので、鮨よ田楽よ、やれそれと摺鉢を鳴しているうちに、若布売の女の群が参るようになります。越後訛で、「若布はようござんすかねえ」と呼んで来る声を聞くと、もう春蚕で忙しい時になるのでした。