후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
そこここに高く聳ゆる宏大な建築物は、壮麗で、斬新で、燻んだ従来の形式を圧倒して立つように見えた。何もかも進もうとしている。動揺している。活気に溢れている。新しいものが旧いものに代ろうとしている。八月の日の光は窓の外に満ちて、家々の屋根と緑葉とに映り輝いて、この東京の都を壮んに燃えるように見せた。見るもの聞くものは烈しく原の心を刺激したのである。原は相川と一緒に電車を下りた時、馳せちがう人々の雑沓と、混乱れた物の響とで、すこし気が遠くなるような心地もした。
新しい公園の光景はやがて二人の前に展けた。池と花園との間の細い小径へ出ると、「かくれみの」の樹の葉が活々と茂り合っていて、草の上に落ちた影は殊に深い緑色に見えた。日に萎れたような薔薇の息は風に送られて匂って来る。それを嗅ぐと、急に原は金沢の空を思出した。畠を作ったり、鶏を飼ったりした八年間の田園生活、奈何にそれが原の身にとって、閑散で、幽静で、楽しかったろう。原はこれから家を挙げて引越して来るにしても、角筈か千駄木あたりの郊外生活を夢みている。足ることを知るという哲学者のように、原は自然に任せて楽もうと思うのであった。