후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
それは文字を白く染抜いた紫の旗で、外に記念の賞を添えまして、殿下の御前(おんまえ)、群集の喝采(かっさい)の裡(なか)で、大佐から賜ったのでした。源の目は嫉妬(しっと)の為に輝いて、口唇は冷嘲(あざわら)ったように引歪(ゆが)みました。今は誰一人源を振返って見るものがないのです。殿下は御機嫌(きげん)麗しく、人々に丁寧な御言葉を賜りまして、御車に召させられました。御通路の左右に集る農夫の群にすら、白の御手套(おてぶくろ)を挙げて一々御挨拶が有りました。御附の人々、大佐、知事、馬博士などは車、参事官、郡長、郡書記、その他の官吏は徒歩(かち)、つづいて「ファラリイス」の駒三十四頭、牝馬二百四十頭、牡馬の群は最後に随(したが)いました。三百頭余の馬匹が列をつくって、こうして通りますのは人目を驚かす程の盛観でした。紫の旗をかざして、凱歌(がいか)を揚げて帰る樺の得意は、どんなでしたろう。さもさも勿体振(もったいぶ)って、いやに反身(そりみ)になって、人を軽蔑(けいべつ)したような目付をしながら、意気揚々と灰色の馬に跨った様は――いやもう小癪(こしゃく)に触って、二目と見られたものじゃない、とまあ、源は思うのでした。