후리가나로 읽는 일본 고전
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はるいくたび
春いくたび
山本 周五郎
山本 周五郎의 春いくたび(はるいくたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,094자 · 142화면
「じい、その額のこぶはどうした」
「どうでもようござります」
弥平じいさんぷりぷり怒っている、察するところ伝九郎が負けたので、約束どおり足軽たちになぐられたらしい。
「あんな化けそこねの犀みてえなやつに負けなさるなんて、まったくわけがわからねえ」
「――なにをぶつぶついうか?」
「へえ、こっちのことでございますよ」
ごきげんひどくななめであった。
さて、この珍妙な勝負がたちまちのうちに家中へひろまったのはいうまでもない。なにしろ豪勇果敢をもってお国ぶりとする土佐武士のことだから、伝九郎の評判はことごとく悪かった。
「なんだあのざまは」
「そうよ、満足に木剣も合わさず逃げだしたかっこう――あれが二百貫で召しかかえられた武士か」
「逃げ足の速いのも一得だとよ」
「あいつは臆病者の腰ぬけだ」
よるとさわると悪口が出る、――そこへもってきてもう一つ事件がもちあがった。
それから十日ほどたったある日のこと、伝九郎が城へ上がって遠侍の前を通りかかると、不意に横合いから一人の武士が出てきて、どしんと突き当たった。伝九郎は身をかわしてゆきすぎようとしたが、相手は廊下へのめりころんで、