후리가나로 읽는 일본 고전
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はるいくたび
春いくたび
山本 周五郎
山本 周五郎의 春いくたび(はるいくたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,094자 · 142화면
二
「全隊休め! 銃をはなすな」
半九郎はそう叫んでおいて、
「銃隊長、一しょに来てくれ」
とふりかえった。
「部落のなかを見まわって来よう、どうも何かありそうだ」
「食糧ぐらい残っているかもしれませんな」
石岡銃隊長は、どうやら半九郎の心配を笑っているようすだった。
二
五名の隊士をつれて部落中をみまわった半九郎は、やがてまんなかの一段高くなっている砦へあがって行った。
大きな自然石でたたみあげた砦は、古い時代の城館のかたちであって、矢倉もあり、防壁もあり、また道は枡形から枡形へつづくしっかりしたものだった。――これだけ立派な砦があるのに、どうして一発の弾丸もうたず逃げ去ったのか、半九郎にはいよいよ土生一族のやりかたがへんに思えてきた。
「隊長! 人がいます、人が!」
武器倉の方で隊士の叫ぶ声がした。
半九郎と石岡吉次郎がかけつけてみると、二人の隊士が倉のなかから何かかつぎながら出てくるところだった、――みると、両手両足をしばられ、猿轡をはめられた十四、五になる美しい少女であった。
「倉のなかをしらべようとして戸を明けると、すぐそこのところまでころげてきていたのです」