일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はるいくたび

春いくたび

山本 周五郎

山本 周五郎의 春いくたび(はるいくたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,094자 · 142화면

아오조라 문고

……野猿の群に射ちかける空鉄砲の音は、そのまま信之助の命を射止めるもののように思われる、割り竹で追い立てる下男たちの姿は、傷ついた信之助を追い廻す幕吏の手を想像させるのだ。

香苗は、嬉々として柿畑の柿を荒している野猿の群を、幾朝も、幾朝も、ふところ手をしながら眤と微笑みの眼でみていた。

やがて柿の実が、細枝の尖に一つ二つ、霜に打たれたまま取残され、野猿の群が姿を見せなくなると、驚くほど早く冬が来た。……甲斐駒の頂上に、或朝ふと白いものをみつけたと思ったのが、いつかしら峰々にひろがり、次第に下へと伸びて来る、裸になった桑畑の向うに、鎮守の森がひっそりと霜に凍って、弱々しい太陽の光が、重たく垂れさがった雲を割って、時々そっと畑地に射しては消えた。

遂に雪が来た。耕地も森も村々の家も、ながい雪の下に眠りだした。……

吹雪の夜、厨の戸がことことと鳴るのに驚いて出て見ると、餌をあさりに来た鹿であったり、時には犢ほどもある狼であったりする。雪が歇んで、月の明るい夜空には、鶴の渡る声を聞くこともあった。

こうして冬は、その重い銀白の外套で、高原の村々を無限のように蔽い隠してしまった。