후리가나로 읽는 일본 고전
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はる
春
岡本 かの子
岡本 かの子의 春(はる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,864자 · 48화면
そして女の妙なたたずまいから発散する一種の陰性な気配に打たれた。だが学生は直ぐに単純な明朗らしい気持に帰って、京子をこの家の者か親戚の者かと解釈して、
――御免下さい。奥様はいらっしゃいますか。
学生の丁寧に落着いた言葉が、初め鼓膜まで硬直した京子の耳底に微かに聞えて、だんだんはっきりと聞えて来た。それにつれて京子の張り切った神経もゆるんで来た。京子は正気に返って、「はい」と返事をする代りに、はっ、と息を吐いたが、そのはずみに足が動いて、開け放しになっていた玄関の中へするすると動物的なすばしこさで遁げ込んでしまった。
女中部屋へ駆け込んだ京子は、針仕事をして居たお民に、
――人、人が来た、お民。
京子が、せかせか言う「人」という発音が、お民には何か怪物めいて聞えた。
――人? 何処へ。
お民は縫物を下へ置いて京子の方へ向き直った。
――玄関へ、さ。
――へえ、どんな人が。
――金ボタンの制服。大学生だわ。
――何ですかお京様。その方さっき電話でお約束の方。奥様に講演を頼みにいらっしゃるとか仰言った方ですよ、きっと。
お民は、さっさと立って玄関の方へ行ってしまった。