후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
さくらのみのじゅくするとき
桜の実の熟する時
島崎 藤村
島崎 藤村의 桜の実の熟する時(さくらのみのじゅくするとき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 111,569자 · 222화면
学校へ入った当座、一年半か二年ばかりの間、捨吉は実に浮々と楽しい月日を送った。血気壮んな人達の中へ来て見ると、誰もそう注意深く彼の行動を監督するものは無かった。まるで籠から飛出した小鳥のように好き勝手に振舞うことが出来た。高い枝からでも眺めたようにこの広々とした世界を眺めた時は、何事も自分の為たいと思うことで為て出来ないことは無いように見えた。学窓には、東京ばかりでなく地方からの良家の子弟も多勢集って来ていて、互に学生らしい流行を競い合った。柔い黒羅紗の外套の色沢、聞き惚れるような軟やかな編上げの靴の音なぞはいかに彼の好奇心をそそったろう。何時の間にか彼も良家の子弟の風俗を学んだ。彼は自分の好みによって造った軽い帽子を冠り、半ズボンを穿き、長い毛糸の靴下を見せ、輝いた顔付の青年等と連立って多勢娘達の集る文学会に招かれて行き、プログラムを開ける音がそこにもここにも耳に快く聞えるところに腰掛けて、若い女学生達の口唇から英語の暗誦や唱歌を聞いた時には、殆んど何もかも忘れていた。楽しい幸福は到るところに彼を待っているような気がした。彼は若い男や女の交際する場所、集会、教会の長老の家庭なぞに出入し、自分の心を仕合にするような可憐な相手を探し求めた。