일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,073자 · 223화면

아오조라 문고

しかし甲斐は、黙って次の言葉を待った。

「それが交渉というよりも、うむをいわさぬといった、強硬なものですから、御意見をうかがいたいと思ってまいったのです」

「それは、それは」と甲斐は云った、「お躯が弱いのに、国老という激務はたいへんだが、私の意見を聞きたいというのは、どういうことですか」

「まず第一に」と新左衛門は甲斐を見た、「貴方はまえから国老就任を慫慂されているのに、まだお受けにならない、どうしてお受けにならないのか、理由があったらうかがいたいのです」

「それは簡単です」と甲斐は微笑した、「やはり厄年ということはあるものか、一昨年あたりからどことなく躯が不調で、そのうえまた今年の正月は、つまらぬことでけがをしたりしたものだから、江戸番も延ばしている状態です」

「理由はそれだけですか」

「もちろんです」

「私は貴方の御本心をうかがいたいのです」と新左衛門は云った、「船岡どのの立場が、いま非常に困難であり微妙だということは、七十郎から聞いていました、なぜ困難であり微妙であるかという仔細は、松山どのからもあらましうかがっているのです」

「それは困った」と甲斐は太息をついて云った、「七十郎は早合点な男だし、松山と私とはそりが合わない、二人ともなにか思い違いをしているらしいが」