후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,073자 · 223화면
と答えた。
「年だけは忘れないか、もうよそう」と島田は云った、「今日はもうよそう、これではおれのほうがまいってしまう」
そして他の門人のほうへいってしまった。
新八はほっとして道場からあがった。島田市蔵の嘲笑にはまいったが、それが事実だということは自分がよく知っていた。おれにはなんの才能もないんだ、と新八は思っていた。三年まえの冬、芝の愛宕下で塩沢丹三郎と出会ったとき、それは畑姉弟を、そうとは知らず誘拐し損じたときのことであるが、六郎兵衛に対して、まだ十五歳の丹三郎が、そうはさせぬ、と叫んで刀を抜いた。――新八はがたがたふるえながら見ていて、自分と丹三郎の違いをハッキリと知り、自分にはとうてい丹三郎のようなまねはできない、おれは単にこれだけの人間なんだ、ということを感じたのであった。
「おれはおれだ、おれにはおれの生きかたがあるんだ」新八はそう呟いた、「人間は生れついたようにしか生きることはできやしない、おれはおれで好きなように生きるだけだ、ふん、どうせ百年とは生きやしないんだから」
彼は井戸で汗をながした。島田に嘲笑された痛みはもう薄らいで、早くお久米の手紙を読むために気がせいた。