후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,073자 · 223화면
さえあったことが、こんどは忘れることができなくなるし、そのことからはなれることもできない、わかるだろう、おまえにはそれがわかる筈だ、柿崎さんに金の必要がなくなってからも、かよいめかけをせずにはいられなかったくらいなんだから、しかも、一方では私とそれを続けながらだ」
おみやはまるでうたうように嗚咽していた。新八は片方の膝をゆすりながら、獲物を射止めた若い猟人のような、満足そうな顔つきでつづけた。
「私はすっかりあのことに騙され、あのことなしには済ませなくなった」と新八は云った、「すると、急におまえがいなくなった、とつぜん屋敷奉公にあがって、ごくたまにしか帰ってこない、それでも、そのままならまだよかったかもしれないが、宿さがりのたびにあのことをしいる、忘れかかるころになると、おまえは帰って来て、私を飽きるまで自由にする、そしてまた屋敷へ戻っていってしまうんだ、私はどうすればいい、すっかり馴れてしまって、あのことが欲しくなって、自分で自分をどうしようもなくなることがある、だが、おまえはいない、おまえは手の届かない遠いところへいってしまってるんだ、――おまえがまだ材木河岸にいるじぶんから、お久米は私にさそいかけた、私はみむきもしなかった、だがお久米は諦めなかった、辛抱づよく、暇さえあればさそいかけた、私のがまんに