일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 148,519자 · 296화면

아오조라 문고

「お水を運ぶ方たちは、たいへんですのね」と宇乃が云った、「品川のお下屋敷まではずいぶん遠いのでございましょう」

「まさかお下屋敷へはね」たつ女は苦笑した、「水を運ぶのは御本邸の殿さまだけですよ、陸奥守さまは御逼塞になられたのですから、いまは亀千代さまのいらっしゃる、桜田のお屋敷へ運ぶのです」

「――お可哀そうに」と宇乃は口の中で呟いた。

たつ女には聞えなかったらしい、振返って、増上寺の山門が見えると云った。振返ると、松林の梢をぬいて、意外なくらい近く、その山門が見えた。来るときには御成門から入ったので、いちどまぢかに眺めたのである。いまは高い屋根と、丹塗りの掲額のある二重までしか見えないのに、ぜんたいを眺めたときよりは、よほど大きく、重おもしいように感じられた。

客殿のほうに近く、重臣諸氏の宿坊の並んだ棟がある。そのほぼ中央どころに、高廊下から庭へおりる階段があるが、たつ女はその前で立停って、そこにある部屋を指さした。

「あれがわたくし共の御主人のお部屋です」

「原田さまのですか」

「そうです、それから」とたつ女は振向いた、「これが、船岡のお館から御自分でお移しになった、樅ノ木です」