후리가나로 읽는 일본 고전
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はるはばしゃにのって
機械・春は馬車に乗って
横光 利一
横光 利一의 機械・春は馬車に乗って(はるはばしゃにのって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,492자 · 156화면
正面の壁には線描の裸像の額がかかっているきりであるが、アフリカ土人の埋木の黒い彫刻が実質の素剛さで室内に知的な光りを満たしていた。梶は室内を眺めていてから横のテラスへ出た。そこには沢山の椅子が置いてあった。有名なモンマルトルの風車はすぐ面上の暮れかかっていく塔の上で羽根を休めていた。梶はその上に昇っている月を眺めながら、出て来るツァラアを待っていると、また来客が四人ほどテラスの椅子へ集って来た。皆芸術家たちで詩人、作家、彫刻家、美術雑誌の女社長等であった。間もなく六人七人と多くなって梶は紹介されるに遑(いとま)もないときツァラアが初めて現れた。
ツァラアは少し猫背(ねこぜ)に見える。脊(せい)は低いがしっかりした身体である。声も低く目立たない。しかし、こういう表面絶えず受身形に見える人物は流れの底を知っている。この受身の形は対象に統一を与える判断力を養っている準備期であるから、力が満ちれば端倪(たんげい)すべからざる黒雲を捲(ま)き起す。猫を冠(かぶ)っているという云い方があるが、この猫は静な礼儀の下で対象の計算を行いつづけている地下の活動なのであろう。