후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면
隠棲の剣客のような感じのした白野老人と、快活で親切だった日田町の田添夫人とは、ぜひお訪ねして、あの時のお礼を申述べたいと思っている。君もいっしょだと一層面白いのだが、仕方がない。いずれ帰省したら、くわしく報告する。」
とあった。次郎の胸には、懐旧の情がしみじみと湧いた。わら小屋にねていたのを村の青年たちに叩き起されて、白野老人の家につれて行かれたときのことや、田添夫人に見送られて筑後川を下った時のことが、お伽の世界のように思いおこされた。それは彼の現在の世界とはあまりにもかけはなれた世界であった。
「無計画の計画。」
彼は思わずつぶやいた。あの時の思い出ときってもきれない因縁のあるその言葉が、彼の頭の中に、何かほのぼのとした光を流しこんだのである。同時に、彼は、無性に恭一と大沢との帰省が待ちどおしくなって来た。
(朝倉先生の問題については、二人には、ついうっかりしてまだ何にも知らしていない。帰って来たらさぞおどろくだろう。僕たちのとった態度についてもきっと何か不平を言うに違いない。)
一方ではそんなことを考えながらも、彼には、二人の帰省が、すべてを解決する鍵のように思われて来たのだった。